日本で一番過酷な大会、地域チャンピオンズリーグを観に行ってきた。
第1試合は東北王者のコバルトーレ女川と補充枠で繰り上げ参戦が決まったFC刈谷との一戦。
アップ時の刈谷のテンションは、絶対に上がるという気合を感じる。
一方で女川はリラックスした雰囲気だった。
■コバルトーレ女川
▼出場メンバー
GK 1 石井 龍誠 東海大学札幌
DF 24 木戸 優次 北陸大学
→交代 90分 23 湯浅 秀紀 国士舘大学
DF 3 宮坂 瑠 駒澤大学
DF 4 木内 瑛(CAP) ブラウブリッツ秋田
DF 8 嶺岸 祐介 アイン食品
MF 10 池田 幸樹 CUPS聖籠
→交代 69分 25 武田 晃平 仙台大学
MF 6 黒田 涼太 仙台大学
MF 7 小川 和也 JAPANサッカーカレッジ
→交代 85分 27 國分 俊樹 横須賀マリンFC
MF 20 佐藤 明生 ヴァンラーレ八戸
→交代 74分 17 畑中 秀斗 仙台大学
FW 28 野口 龍也 HBO東京
FW 14 吉田 圭 いずみクラブ
→交代 81分 22 高橋 晃司 仙台大学
▼SUB
GK 21 近嵐 大地 JAPANサッカーカレッジ
FW 13 成田 星矢 Angel
------吉田--野口------
佐藤--小川--黒田--池田
嶺岸--木内--宮坂--木戸
----------石井--------

女川は初見。なかなか東北リーグの試合は観る機会はないが、生でプレーを観て好印象だった選手が2人いた。
1人目はDFの3宮坂瑠。
去年の早大×駒大で観た。相手に纏わりつくような粘っこいディフェンスをしていた。

2人目はFWの28野口龍也。同じく昨年、春先の
デンソーチャレンジカップで。当時は右サイドハーフで豊富な運動量とドリブルでの仕掛けが印象に残っている。
去就が気になってた選手だったが、ここで再びプレーを観れるとは。

■FC刈谷
▼出場メンバー
GK 1 藤沢 純也 アスルクラロ沼津
DF 17 佐々木 宏樹 藤枝MYFC
DF 16 福元 考佑 J.FC MIYAZAKI
DF 29 久利 研人 アイデンティみらい
→交代 63分 3 赤谷 直紀 びわこ成蹊スポーツ大学
MF 2 長野 祐太 神奈川大学
MF 26 河野 圭吾 FC大阪
→交代 58分 27 森崎 広樹 FC.ISE-SHIMA
MF 10 黒田 拓真(CAP) レノファ山口
MF 14 神田 傑■41分 J.FC MIYAZAKI
→交代 66分 22 伏木 一紘 神奈川大学
MF 8 渡邊 隼■90+2分 静岡産業大学
MF 19 坂本 樹是 京都産業大学
→交代 54分 4 藤本 陽平 ヴェルスパ大分
FW 7 中野 裕太 FCガンジュ岩手
---------中野--------
------坂本--渡邊-----
神田--黒田--河野--長野
---久利--福元-佐々木--
---------藤沢---------

FC刈谷とは2012年にヴォルカが対戦して敗れた悔しい思い出がある相手。あの当時のメンバーはもう残っていないと思うが、J.FC MIYAZAKI等でプレーを観た神田や福元がスタメンで出場。
▼試合
序盤、女川は右サイドの10池田が起点となってリズム良くパスを繋いでいく。
4+4の2ラインがコンパクトに保たれており、良い距離感でボールが回る。
一方で刈谷は女川のサイド攻撃に対し、後手になり、ポジティブトランジションの際にボールを預けるのはウィングバック。
そこから縦に送るも、7中野には通らず。
また、女川のセンターハーフ陣が刈谷のボランチに対しても厳しく寄せるので、刈谷は中盤で主導権が握れない。
シャドーに入った8渡邊と19坂本が中に絞らず、ウィングとしてサイドに開けば、自陣でマイボールになった時の預け所になれれば、ウィングバックとの連携でサイドから崩せた可能性はあったが。
おそらく、刈谷はボランチやDFラインでビルドアップして繋ぐサッカーなのだろう。
ボールを動かしてリズムを作り、1トップ2シャドーを活かすシステムでないと、この展開で8渡邊と19坂本がサイドに開かないのは合点がいかない。
右サイドの2長野を中心にサイドから仕掛ける姿勢は見せるが、深く侵入できず、女川のサイドハーフ・サイドバックの連動した守備に数的不利を作られ、効果的な攻撃が出来ず。
21分、女川先制。右サイドで10池田、6黒田と繋ぎ中へ。14吉田のシュートがネットを揺らす。
女川 1-0 刈谷
刈谷は前半終了間際にシャドーの2人がボールを持てるが、バイタルでの連携に難があった。
女川はサイドでシンプルに繋ぎ、中央で崩そうとするシーンを何度か見たが、刈谷もそこは譲らない。
効果的な攻撃が出来ない分、刈谷は2点差になるのは、試合の内容が「危険なスコア」でなく、「安全圏」になるリスクがある。
刈谷も守備陣は水際で踏ん張った。
後半も大きな変更はなくスタート。
刈谷は53分に最初の交代。
19坂本→4藤本陽平。そのままシャドーの位置に入る。
刈谷はバックラインでビルドアップ出来るものの、サイドを有効に使えない。
女川はコンパクトな守備陣形からプレスが良い。
刈谷の10黒田や4藤本等がボールを持ち、楔のパスを入れようとすると、すかさずプレス。
パスコースを潰し、後ろで持たす展開。
56分、女川が追加点。
6黒田の縦パスに抜け出す14吉田。寄せにきたDFがクリアしようとしたら、ゴールに吸い込まれてしまう。
女川 2-0 刈谷
攻撃に糸口を見出せない刈谷。この2点差は女川にとっては安全圏だった。
58分、刈谷は2枚目の交代。
26河野→27森崎広樹。
布陣はこうなる。
---------中野--------
------渡邊--森崎-----
神田--藤本--黒田--長野
---久利--福元-佐々木--
---------藤沢---------
4藤本をボランチに下げ、27森崎は右のシャドー。ただ、動きはウィングのそれに近い。
右サイドでウィングバックとの連携が見込めるかと思ったが、27森崎がサイドで持つと、2長野は低い位置にいる。
ここで追い越す動きや楔のパスを使ってギャップを突けたら良かったのだが、2長野がしていた役割を27森崎に変わっただけのような形。
前半と違ってボランチの位置でボールが持てるようになった刈谷だが、女川の連動した守備が縦パスを許さない。
女川は地元との温度差で体力的にハードだったと思うが、運動量は最後まで落ちなかった。
刈谷は62分、足を攣った29久利に代えて3赤谷直紀を投入。
66分にも14神田に代えて22伏木一紘を投入し、早く手を打つが、結局やっているサッカーを変えない限り打開するのは難しそう。
女川は69分に最初の交代。
10池田→25武田晃平。
10池田は序盤、右サイドで存在感を示した。
74分には2枚目の交代。
20佐藤→17畑中秀斗。
布陣がこう変わる。
------吉田--野口------
武田--小川--黒田--畑中
嶺岸--木内--宮坂--木戸
----------石井--------
センターハーフは攻守の要になっていたので、両サイドを代えて運動量の強化か。
80分、刈谷は最初のビッグチャンス。
左サイドを抉りマイナスのボールを送る。27森崎が頭で合わすが枠の外。ゴール前に7中野がフリーだったが、枠を捉えてると思ったのか、このボールをよけてしまう。
81分、女川は3枚目の交代。
14吉田→22高橋晃司。
先制ゴールを決めた14吉田はお役御免。
------武田--野口------
畑中--小川--黒田--高橋
嶺岸--木内--宮坂--木戸
----------石井--------
終盤は女川の攻撃も縦に送るだけで雑になるが、守備陣の乱れはなかった。
この守備力が勝負を分けた要因だろう。
■全国地域サッカーチャンピオンズリーグ1次ラウンド
コバルトーレ女川 2 (1-0,1-0) 0 FC刈谷
得点者;
【女川】 14吉田圭(21分)、オウンゴール(57分)
日時: 2017年11月10日(金)
会場: 県立サッカー・ラグビー場Aコート
満足度: ★★★★☆
女川サポの話によると、刈谷の守備も堅く、本来ならもっと中央突破が出来たとの事。
女川の攻撃時は中盤の真ん中がダイヤモンドになり、6黒田がトップ下のように振る舞う。サポさんの言う「普段は中央突破が出来る」というのは垣間見た。
でも、この試合の勝因は女川の統制された守備。
MOM: MF 7 小川 和也 コバルトーレ女川

中盤での舵取りで攻守のバランスを整えた。特に守備面では相手の起点へのプレスが良かった。



























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写真が下手
【2017/11/10 22:13】
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