NO 全攻切守 NO LIFE

低迷中

vsジェフ千葉U-18 【Jユースカップ】

9/29に開催されたJユースカップ1回戦について。

鹿児島ユナイテッドFCがJリーグに加盟したのが2016年。JクラブのU-18年代は本選に最初から出れるので、初めて参戦したのが2016年。過去の戦績を振り返ると、

2016年 ×0-11 サンフレッチェ広島
2017年 △1(PK7-8)1 京都サンガF.C. ※サンガはこの年優勝している。
2018年 ×1-2 FC岐阜

と3大会は初戦で敗れている。

今年で参戦して4回目。そして初めて県内・白波スタジアムで開催。ジェフ千葉のU-18と対戦する事に。

県内開催でかつ会場が白波スタジアム開催は大きなメリットがあった。

いつも会場で顔を合わせるメンバー、保護者の方だけでなく、選手のクラスメイトをはじめ、兼ねて以上にギャラリーが、そしてそのギャラリーの多くが彼らの応援をしてくれたのだ。


受験で引退した3年生の練習着もセットし、チーム全員で勝ちにいく。

■出場メンバー
GK 1 浅野 太郎 3年 セレッソ大阪U-15
DF 4 田中 廉人 3年 U-15鹿児島
→交代 56分 5 日髙 竜馬 3年 U-15鹿児島
DF 10 神野 亮太(CAP) 3年 KSC
DF 3 松本 徹平 3年 太陽SC
→交代 74分 17 新屋 怜乃音 2年 KSC
MF 18 石野 佑貴 3年 U-15日置
→交代 53分 2 前川 綺輝 3年 U-15鹿児島
MF 15 岩元 愛翔 1年 U-15鹿児島
MF 11 長濵 夢希 3年 和田中
→交代 95分 14 李 世彬(イ・セビン) 3年 JinGeon FC(韓国)
MF 6 甲斐 裕也 3年 FCアラーラ鹿児島
MF 7 吉岡 将輝 3年 U-15鹿児島
→交代 68分 9 元松 駿佑 3年 U-15鹿児島
FW 8 西山 明輝 3年 エスペランサ熊本
FW 13 三堂 楽斗 3年 FC JUVENTUDE

■SUB
GK 12 長尾 菖太郎 3年 アリーバFC(宮崎)
DF 16 徳留 尽 1年 U-15鹿児島

------三堂--西山------
---------吉岡---------
甲斐--長濵--岩元--石野
---松本--神野--田中---
---------浅野---------




リーグ戦のアミーゴス鹿児島戦と同じ3-4-1-2システムでスタート。あの試合もジェフ戦を想定して組んでいた事がこうして判明する。

そして、試合が始まると最初から最後までジェフがピッチを広く使い、サイドから押し込んでくる。これに伴い、両ウィングバックがDFラインに吸収され、実質5バックになる。加えて、ジェフのサイドバックに対して、2トップがワイドに開いて対応していたので、システムは7吉岡将輝を頂点に置いた3-4-3に近かった。

だが、これで良い。過去に3バックシステムにトライした時は、3-4-1-2や3-4-2-1システムで陣形が中央に偏りがちでサイドが手薄になる事が多かった。ジェフは4-3-3(に見えた)でサイドを使ってくるチームだったので、流れで3-4-3のような布陣になった事でサイドでプレスに行くことが出来たし、その後のカバーも出来るようになっていた。

守りの時間が長かったが、粘り強く対応し、GK浅野太郎の安定したプレーもあり、一方的に攻められる展開ながら前半を0に抑える。

しかし、この代償は大きかった。ボールを支配され、動かされた事に加え暑さもあった。前半でだいぶ消耗していたようだ。

後半立ち上がりに足を攣る選手が出てきて、早くも交代枠を使う事に。

53分、18石野佑貴→2前川綺輝
56分、4田中廉人→5日髙竜馬

布陣がこう変わる。

------三堂--西山------
---------吉岡---------
日髙--長濵--岩元--前川
---松本--神野--甲斐---
---------浅野---------

ジェフのボール回しは2種チームのトレンドとなっている、一見、ゆったり繋いでいるがフリーのスペースでパスを受けるので相手のプレスが遅れる、プレスに来て出来たスペースを突く、ゴールに近づくにつれてテンポアップをする。パスのリズムに緩急もあり、何よりボールと相手を動かしているので、消耗は鹿児島と比較して少なかったのでは。

鹿児島のビッグチャンスは後半開始早々、ゴールに近い位置でフリーキックを得る。キッカーは7吉岡将輝。ボールは壁に当たるが、セカンドボールを3松本徹平が先に反応してシュートを打つも、サイドネットに嫌われる。惜しかった。

鹿児島はゲームを支配される事で、守備を粘り強く対応しても、攻撃に切り替わった時に精度を落としてしまう。

縦パスを勇気を持って入れてもそれが雑でカットされてカウンターを喰らったり、また、体格でも相手に分があり、体幹の強さ、サイズの差からくるリーチ、身体の使い方等の面で球際で終始劣勢。ボールをキープすらさせて貰えない展開が続く。

そんな中でフリーでボールを持てた時、カウンターのチャンスがあった時等に、次のプレーを焦ってしまっていた。運ぶドリブルでパスコースを探せばいい所でアーリークロスを狙って引っかけたり、タメを作ればいい所で近くの味方にすぐに出して潰されたり、打つべきタイミングでない所でシュートを打ったり。

こういうプレーをしてしまうのも相手の強さがあってのもの。精神的余裕を奪う内容のゲームをさせられていたという事だろう。

68分、3枚目の交代。
7吉岡将輝→9元松駿佑。布陣がこうなる。

---西山--元松--三堂---
日髙--長濵--岩元--前川
---松本--神野--甲斐---
---------浅野---------

これで正真正銘、3-4-3に。

9元松駿佑は背後へ抜ける動きだけでなく、足下に来たボールを収める事も出来る。攻撃に切り替わった時に8西山明輝、13三堂楽斗のサポートも期待できるのと思ったが…。

圧される展開の中でバックラインが上がり切らない。ジェフの前線は長身選手が2人。空中戦では分が悪いので、彼らをゴールから遠ざけたいが、ジェフはサイド攻撃の際、流れるようにパスを回すので、プレスがかけにくく、ボランチも含めて低い位置になるのでラインを上げられない。なので、攻撃に切り替わった時に前3人を孤立させてしまう。

74分、4枚目の交代。
3松本徹平→17新屋怜乃音。そのまま同じポジションに入る。

後半も20分を過ぎたあたりから足を気にしていた。あまりそういう素振りを見せる選手ではないのだが。

DF2枚が足に来る程のハードな試合という事。本来センターバックではない6甲斐裕也をセンターバックに入れるスクランブル。

ジェフの猛攻に対し、GK浅野太郎を中心に90分守り切った。皆が集中してミスした後のカバーも良かった。粘りに粘って試合は延長戦へと進む。

延長前半開始3分だった。ジェフが右サイドから攻撃。中へ送ったボールに対し、一瞬、鹿児島の選手が止まってしまう。ペナルティエリア内で18本吉利安がフリーとなってしまい、GKと1対1の状態から先制ゴールを決める。

鹿児島 0-1 千葉

選手達は何かアピールしていた。レフリーの見えない所でハンドでもあったか? 真相は分からないが、本当に一瞬の出来事だったなと。

ベンチはすぐにFWの14李世彬を呼ぶ。

95分に最後の交代。
11長濵夢希→14李世彬。布陣がこうなる。

---西山--元松--三堂---
世彬--日高--岩元--前川
---松本--神野--甲斐---
---------浅野---------

13三堂楽斗がスプリント出来なくなっていたので、そこを代えるかと思ったが。

11長濵夢希、攻守に渡って献身的に動いていた。ウィングバックがDFラインに吸収され、ボランチの脇のスペースが空き、そこのカバーにも入っていたので、負担は大きかったと思う。

3トップが孤立気味だったので、フレッシュな選手をサイドに置いて攻撃に厚みを与えたかったのかも。右ウィングバックの2前川綺輝はインターセプトした後にスプリントしていたので、左サイドにもそれを求めたか?

ジェフは先手を取った事でのらりくらりと回しつつも、ここという所でテンポアップを図る。ボールを回すというのが最高の守備固めだ。鹿児島は疲労の色が強く、厳しくプレスへ行けない。

延長後半、鹿児島は4-4-2にシステムを変え、10神野亮太を中盤に上げて勝負に出る。

------西山--元松------
世彬--神野--三堂--前川
日髙--新屋--甲斐--岩元
---------浅野---------

意図としてはもう、2バックにしてサイドバックも攻撃的にという事だと思う。ただ、やる事が明確になったジェフはマイボールをライン際でキープに入る。

複数で囲んで奪いに行くが、キープ力があり、簡単に奪えないし、急にペナルティエリア付近まで運んだりと、時間を使うプレーも上手い。

何もかもが上手だった。奮戦はしたが、また全国の壁に阻まれてしまった。

ジェフのプレーを観て、特に上手いと思ったのはコーナーキックの時だった。キッカーのそばにボールを貰う選手が控えている。そして、すぐに展開しない。その選手に出すぞと匂わせて守備者を2人釣り出す。

通常、ショートコーナーは素早いリスタートが多く、パスを受けた選手もその後の展開を素早く行う事が多い。

その場合、プレスに行く選手は大抵は1人で十分だが、ジェフがこの試合でやったショートコーナーを匂わすプレーは、仮にショートコーナーをやった場合、プレスに行く選手が1人だとそれに対して数的優位性を作られ、プレスを無効化される。

加えてジェフには体格的アドバンテージがあった。鹿児島としては、ゴール前で競り勝てないまでも、身体を当てて簡単にシュートを許さない展開へ持って行きたい。ゴール前に人数を固めたい。ゴール前の守備者を手薄にさせるには有効な手段だった。

また、鹿児島としては、3-4-3でコンパクトにして距離感を保ってスペースを消したかったところだが、それをさせない巧さも見せつけられた。


ちょっと雑な図ではあるが、仮定としてジェフの選手が自陣の右サイドでボールを持っていたとする。

※実際にそういうシーンはあった。あと、ジェフはこの配置だったというわけではなく、鹿児島の守備陣形に対して入られたら嫌なところという意味で実際のシステムとは異なります。

その際、鹿児島の前線の選手はプレスに行く、もしくはリトリートして対応するのだが、サイドを大きく使う攻撃でDFラインとウィングバックを下げさせられ、距離が間延びし、前線がプレスに行ってもスペースがいたる所にあるので、そのスペースにパスを出される。

この時、逆サイドにいたウィングは中に絞ってジェフDF陣のビルドアップを奪いにかかる。しかし、距離感が悪いため、背後の赤いスペースを狙われる。その際には右ウィングバックが対応するが、ラインが下がっているため対応が遅れる。※途中投入の2前川綺輝は比較的フレッシュだったので、タイミングよく奪う時もあった。

サイドの局地戦で劣勢になると、カットインをされるので、DFラインはスライドして対応せざるを得ない。そうなると、逆サイドが空くのでそっちに展開される。※サイドの緑に塗ったエリアを狙われる。

ラインを上げる時間を与えてくれないので、ピッチを広く使われ、かつ数的有利を作る時間もない。ラインは下がったまま。

では、ウィングが中ではなく、最初からサイドにポジションを取っていたらどうなるか、今度はボランチがカバーしていたピンクに塗ったエリアを狙われてボランチへの負担が増す。所謂、バイタルエリアでフリーで前を向かれる可能性もあるので、攻撃のレパートリーにミドルシュートも加わる。

ならば4-4-2もしくは4-3-3、4-2-3-1だったらどうなのか。それに関しては、そもそもがジェフのFWは長身。年代別代表の櫻川ソロモン選手は190cm/89kgと規格外の体格だったが、18番の本吉選手も185cmと長身。個人技術も高いため、優先してケアしないといけないポイントがFWと対峙するセンターバックのエリア。その次がサイド。4バックにしてセンターバック2枚での対応が厳しいという判断で3バック(実質5バック)にして1人余らせる布陣にした思われるので、自分達がやれる最大限の事はやったのだと思う。

■Jユースカップ1回戦
鹿児島ユナイテッドFC U-18 0 (0-0,0-0,0-1,0-0) 1 ジェフ千葉U-18
※延長10分ハーフ

得点;
【千葉】 18本吉利安(93分)

日時: 2019年9月29日(日)
会場: 白波スタジアム
満足度: ★★★☆☆



育成年代は勝ち負けだけで語るべきではないが、試合後、悔し涙を流す選手も見られた。勝ちたかったというのが伝わってきた。個人的にも勝つところが見たかった。

結果は残念だったけど、良かった点もある。それはホーム・白波スタジアムで出来た事だ。

トップチームのホームゲームの翌日というスケジュールもあり、普段、アカデミーの試合を観る機会のない方達も観戦していたと思うが、冒頭でも書いた兼ねてよりも多くのギャラリー、しかもその多くは自分達を応援してくれる。それを体験出来たのは良い経験だったのではないだろうか。

なかなかクラブユース関連の大会は県内で開催されないし、リーグ戦(県1部)も地方や学校のグラウンドでやる事も多いのが実情である。

願わくば、今後ともこういう機会がアカデミーの選手達に与えられればと思う。
















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私の造語ではありますが、全員で攻撃して、全員で切り替えて、全員で守備をするという意味で、『全攻切守』という言葉を、私自身は以前から使っていました。

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